lacaniana  

ラカンの全著作・全講義を年代順に読破するプロジェクト。

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「わたし」の政治学:「論理的時間と先取りされた確実性の断言」

*「論理的時間と先取りされた確実性の断言――新しいソフィスム」(Le temps logique et l'assertion de certitude anticipée, Un nouveau sophisme, 1945) 「わたし」というアイデンティティを獲得するに際し、囚人たちは鏡(「おのれの姿を映し出す術」)…

相対性の科学へ:「《現実原則》を越えて」

* 「《現実原則》を越えて」Au-delà du << principe de réalité>> (1936) 『エクリ』に収められたもっとも初期の論考。同じ年、同じマリエンバードで、鏡像段階論が口頭発表というかたちで公にされている。その概要をまとめた「<私>の機能を形成するもの…

ラカンのアンチ・オイディプス:『家族複合』

*「家族複合」(Les complexes familiaux dans la formation de l'individu : Essai d'analyse d'une fonction en psychologie, 1938) 若きラカンによるエディプス複合批判の書。『フランス百科事典』(L'Encyclopédie française)の項目として執筆された…

「文体の問題」(1933年)

*「文体の問題」(Le problème du style) シュルレアリストの雑誌『ミノトール』に掲載された。 「講壇派の心理学」が誓う「機会論的思考」への「素朴な信頼」。「人間という現実のかくも組織立った無視」。これは精神科医の使命に背くものだ。 ほんらい精…