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ラカンの全著作・全講義を年代順に読破するプロジェクト。

2016-07-22から1日間の記事一覧

惑星はなぜ話さないのか?:セミネール第2巻『フロイト理論と精神分析における自我』第十九講

*『フロイト理論と精神分析の技法における自我』 第十九講(25/05/1955) なぜ惑星は話さないのか? 『我が闘争』においては「人間同士の関係が月同士の関係のように語られている」が「われわれもとかく月同士の心理学や精神分析をする傾向がある」。 惑星…

コロノスのハムレット:セミネール第2巻『フロイト理論と精神分析の技法における自我』第十八講

*『フロイト理論と精神分析の技法における自我』 第十八講(19/05/1955) 「リビドーの概念は精神分析的効果の領野を統一する概念」であり、「リビドー概念を使うことは一つの世界(統一場)へ到達しようとするあらゆる理論の伝統のなかにある」。「フロイ…

知を想定された主体:セミネール第2巻『フロイト理論と精神分析の技法における自我』第十七講

*『フロイト理論と精神分析の技法における自我』(邦訳、岩波書店) 第十七講(12/05/1955) 出席者の質問へのコメントというかたちで進められる。以下、箇条書きで。 反復強迫を規定する「執拗さ(insistance)」はランガージュの根底にある機能。 「人は…

『盗まれた手紙』講義ヴァージョン:セミネール第2巻『フロイト理論と精神分析の技法における自我』第十六講

*『フロイト理論と精神分析の技法における自我』(邦訳、岩波書店) 第十六講(26/04/1955) 「原因という概念そのものが、その内に象徴の連鎖と現実的なものを媒介する何かをもっているという点で、[あるかないかという]賭けを出発点として成立する」。…

2は奇数である:セミネール第2巻『フロイト理論と精神分析の技法における自我』第十五講

*『フロイト理論と精神分析の技法における自我』(邦訳、岩波書店) 第十五講(30/03/1955) イルマの夢においても狼男の夢においても、「主体は解体し、消え失せ、主体のさまざまな自我へと分解している」。いずれにおいても「究極の現実的なものにたいす…